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不動産査定が高すぎる会社は危険?「売れる金額」との違いと値下げ回避

2026年3月17日

不動産査定が高すぎる会社を選んで失敗する理由。「売れる金額」との違いと値下げ要求を回避する知識

 

 

「A社は3,000万円、B社は3,500万円。C社に至っては3,800万円。同じ家なのに、なぜ800万円も違うのか?」

板橋区や川越市で不動産の売却を検討し、一括査定サイトを利用された方の多くが、この「査定額のバラつき」に困惑します。 そして、当然の心理としてこう思うはずです。 「一番高く評価してくれたC社に頼めば、手元に多くのお金が残るはずだ」と。

断言します。その判断が、あなたの不動産売却を失敗させる最大の原因です。

私はこれまで、NPO法人「不動産売却SOS相談センター」の相談員として、多くの「売れ残ってしまった売主様」の相談を受けてきました。その多くが、最初に一番高い査定額を提示した会社を選び、半年、1年と売れずに塩漬けにされた方々です。

なぜ、高い査定額を出した会社で売れないのか。 そこには、不動産業界がひた隠しにする「高預かり」という罠が存在します。 この記事では、甘い数字に惑わされず、あなたの大切な資産を「適正な最高値」で売却するために必要な知識を、業界の裏側を含めて包み隠さずお話しします。

 

 

 

 

衝撃の事実。「査定額」は「売れる金額」を保証するものではない

 

まず、大前提となる誤解を解く必要があります。 多くの売主様が、「査定額=不動産会社が買い取ってくれる金額」あるいは「確実に売れると保証された金額」だと勘違いされています。

はっきり申し上げます。仲介における査定額は、単なる「売出し価格の提案(予想)」に過ぎません。

 

 

査定書の数字は、あくまで不動産会社の「願望」

 

車やブランド品の買取であれば、提示された査定額はその場でお金に変わります。しかし、不動産仲介の査定額は違います。 「この金額で市場に出せば、たぶん売れると思います(売れなくても責任は取りませんが)」 極端に言えば、これが査定額の正体です。

つまり、不動産会社は「どんなに高い金額を提示しても、リスクはゼロ」なのです。 ここに、実勢価格とかけ離れた高額査定が横行する理由があります。

 

 

なぜ、数百万円もの差が出るのか?

 

A社が3,000万円、C社が3,800万円。この差は、C社がA社よりも優秀な販売網を持っているからでしょうか? 残念ながら、答えは「No」である場合がほとんどです。

不動産会社にとって、売却の依頼(媒介契約)を取ることは、他社との競争です。 「正直に3,000万円が相場です」と言う会社より、「ウチなら3,800万円で売ってみせます!」と言う会社の方が、売主様に選ばれやすい。 その心理を利用し、契約を取るためだけに、相場を無視して作られた数字。 それが、飛び抜けて高い査定額の正体であることが多いのです。

 

 

これが業界の裏側。「高預かり」から「値下げ要求」への典型的なシナリオ

 

 

実力以上に高い査定額で契約を結ぶ手法を、業界用語で「高預かり」と呼びます。 「高く売れるなら、試しに任せてみよう」。その軽い気持ちが、取り返しのつかない時間の浪費につながります。 高預かり業者が描く、契約後の典型的なシナリオをご覧ください。

 

不動産業界の罠「高預かり」の手口を図解。専任契約で囲い込み、後に大幅値下げを迫る悪質なシナリオです。

 


STEP1:甘い言葉で「専任媒介契約」を結ばせる

 

「他社さんの査定は弱気ですね。このエリアの人気なら、もっと強気でいけますよ」 「リフォームなんて不要です。このままで十分価値があります」 営業マンは、あなたの「高く売りたい」「楽をしたい」という欲求を肯定します。そして、「他社に依頼できない」という縛りのある専任媒介契約を結びます。これが彼らのゴールです。

 

 

STEP2:情報が遮断され、チャンスを逃す「囲い込み」

 

売り出しから1ヶ月。最初は期待しますが、内覧の申し込みは入りません。相場より高い設定なので当然です。 しかし、ここで問題なのは、他の不動産会社から「お客さんを紹介したい」という問い合わせがあっても、「商談中です」と嘘をついて断る「囲い込み」が行われる可能性があることです。

なぜそんなことをするのか? 自社で見つけた買主と契約させれば、売主と買主の両方から手数料が入る(両手仲介)からです。 こうして、あなたの物件情報は市場から隔離され、多くの購入希望者の目に触れる販売の機会(チャンス)が失われていきます。

 

 

STEP3:3ヶ月後の「大幅な値下げ」要求

 

契約更新の時期となる3ヶ月目。営業マンの説明が変わります。 「やはり市場の反応が厳しいですね。相場も下がっています」 「反響がないので、価格を見直しましょう」

この時点で、あなたは3ヶ月という貴重な時間を失っており、「早く売りたい」という焦りが生まれています。 結果、最初にA社が提示した適正価格(3,000万円)よりもさらに安い価格での値下げに応じざるを得なくなるケースが後を絶ちません。 これが、「高預かり」から「値下げ要求」に至る、残念なパターンの典型例です。

 

 

口先だけの「見せかけの高値」と、カラーズハウスの「本物の高値」の違い

 

誤解しないでいただきたいのは、私は「高く売ることを諦めろ」と言っているわけではありません。 「根拠のない高値」と「戦略に基づいた高値」は、似て非なるものです。

 

根拠のない「見せかけの高値」と、検査や演出など戦略に基づく「本物の高値」の決定的な違いを図解。

 

根拠のない高値は、ただのギャンブル

 

「人気エリアだから」「タイミングが合えば」。これらは願望であり、戦略ではありません。 他社が出した高額査定書を見てください。「その価格で売れる具体的な根拠」や「売れなかった場合の対策」が書かれていますか? もし書かれていなければ、それはあなたの資産を使ったギャンブルです。

 

 

私たちが「インスペクション」と「ステージング」にこだわる理由

 

私たちカラーズハウスも、相場より高い金額での成約を目指します。しかし、それは口先だけの約束ではありません。 「高く売れる状態」を作ってから、市場に出すのです。

1. インスペクション(建物状況調査): 建築士が雨漏りやシロアリの有無を検査し、安全性を証明します。「欠陥があるかもしれない中古住宅」ではなく「プロの検査済み住宅」として売り出すことで、買主の不安を払拭し、価格交渉を抑制します

2. ホームステージング: 空っぽの部屋や、生活感のある部屋のまま売り出しません。家具や小物でモデルルームのように演出します。「ただの箱」ではなく「理想の暮らし」を売ることで、買主の感情を動かし、成約率と価格を高めます。

精神論ではなく、こうした具体的な付加価値(ロジック)があるからこそ、相場の上限価格を狙えるのです。

 

 

その営業マンは本物か?訪問査定で聞くべき3つの「魔法の質問」

 

手元にある高額査定が「高預かり」なのか「本物」なのか。 それを見抜くために、訪問査定に来た営業マンに以下の3つの質問をぶつけてみてください。言葉に詰まるようなら、その会社は危険です。

 

 

質問1:「この価格で1ヶ月以内に売れなかった場合、どのような具体的プランがありますか?」

 

「値下げしましょう」としか言わない営業マンは二流以下です。 優秀な担当者なら、「写真をプロカメラマンに変える」「ターゲットを変えてポータルサイトのキャッチコピーを変更する」「既存顧客へアプローチする」など、値下げ以外の引き出しを持っています。

 

 

質問2:「レインズへの登録証明書は、いつ発行してくれますか?」

 

レインズとは、不動産会社だけが見られる物件情報共有システムです。これに登録しないということは、情報を隠して「囲い込み」をするつもりだという自白に等しいです。 「即日、または翌営業日に必ず登録し、証明書をお渡しします」と即答できない会社とは契約してはいけません。

 

 

質問3:「過去の成約事例ではなく、現在販売中のライバル物件との比較を見せてください」

 

過去の事例は、あくまで過去です。買主が比較しているのは「今、売りに出されている近隣物件」です。 「近所の〇〇さんの家が3,500万円で売れ残っている。だから3,400万円なら勝てる」といった、リアルタイムな市場分析ができる営業マンこそが、本当に市場が見えているプロです。

 

なお、こうした不動産売却における様々なリスクを回避し、あなたに寄り添ってくれる「信頼できる不動産会社(担当者)の選び方」については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてください。 

【関連記事】[後悔しない不動産会社の選び方|板橋・川越で「本音で話せる」担当者の探し方]

 

 

【監修者より】元NPO相談員・川野元基からのメッセージ

 

代表取締役・川野 元基
代表・川野 元基

資産を守るために、私はあえて「耳の痛い真実」を伝えます

株式会社カラーズハウス代表の川野です。 私はかつて、「NPO法人不動産売却SOS相談センター」の相談員として、不動産トラブルに巻き込まれた方々の救済にあたっていました。 そこで目の当たりにしたのは、不動産会社の甘い言葉を信じ、売れ残り、計画が狂い、最終的に安値で手放さざるを得なくなった売主様の姿です。

不動産売却は、多くの人にとって一生に一度あるかないかの大イベントです。 その大切な資産を、営業マンのノルマ達成の道具にしてはいけません。

私が提示する査定額は、他社よりも安いかもしれません。 しかしそれは、「確実に売れる適正価格」であり、そこからインスペクションやステージングを駆使して「上積みできる限界の価格」です。 売れもしない夢を見せることよりも、確実に現金化できる現実的な戦略を提案することこそが、プロの誠実さだと私は信じています。

 

 

その高額査定、本当に信じて大丈夫ですか?

 

「大手だから安心」「査定額が高いから嬉しい」。その気持ちは痛いほど分かります。 ですが、契約書にハンコを押す前に、一度立ち止まってください。

もし、数百万円の査定額の差に迷っているのなら、私がその査定書を診断します。 「セカンドオピニオン」として、第三者の立場から「この金額は妥当か」「この戦略で売れるか」を客観的にアドバイスいたします。

診断したからといって、弊社に売却を依頼する必要はありません。 あなたの判断が、3ヶ月後に「正解だった」と笑えるものであるように。 まずは一度、プロの視点を取り入れてみませんか?

 

株式会社カラーズハウス 代表取締役
川野 元基(かわの げんき)

プロフィール・保有資格:

株式会社カラーズハウス 代表取締役
センチュリー21フランチャイズ加盟店 在籍12年
全国不動産売却安全取引協会認定「おうち売却の達人」
NPO法人不動産売却SOS相談センター 元相談員
宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士
1級建物アドバイザー / ホームステージャー2級
不動産写真マイスター

著書

電子書籍『売却前の勝負! 不動産売却のための完全ガイド』

メディア掲載

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